知らぬ間にでていました、SoundHorizonの新アルバム「Moira」です。
前アルバム「Roman」でうすうす感じていましたが、どうも"サンホラ"はわたしが気に入っていた方向性から離れていっている模様。「Roman」は2,3曲惹きこむモノがあり、その上で聴きつづけることで大体は味が出てきたものですが、今回は試聴段階でこれといった衝撃も無く…諦め半分で購入した次第です。
で、このアルバムで今後が決まるだろうと覚悟して、ただいまひと通り聴いたわけですが…。
やっぱり、さようならだ。
いままでありがとう、サンホラ。ありがとう、あらまりー。私にとってのピークは「Elysion~楽園幻想物語組曲~」でした。
以下、愚痴みたいながっかり感をつらつらと。
とりあえず、製作者側の「謎かけ」を楽しめるかどうかが今後のサンホラを位置付けるものに思えます。
ブックレットが他では考えられないような凝ったものになっていて、いたるところに「意味」を持たせたメッセージ性の高いものになっていますが、
正直言って、私はこの手の演出が苦手です。
そもそも、わからないから。
歌詞から読み解く程度なら楽しみにもなりますが、凝りに凝った「リドル」を解こうとまで思えません。無駄な労力を割いているような気さえします。仕掛けをいろいろ散りばめるよりも、1曲1曲を大事にしてほしい。曲単体として「おっ!」と目を見張ったのは今回1曲もありませんでした。
「わかるものだけがわかればよい」といったカルト的な楽曲になっていくのは、正直見ていて楽しいものでは有りません。
結論:私が求めていたのは「物語性の極めて高い"ボーカル曲"」であって「音楽性の極めて高い"戯曲"」ではないらしい。
最後に。
これが商業音楽化による弊害でないことだけを祈ります。