5/18のエントリで触れました、日本調教馬カジノドライヴのベルモントS兄弟3連覇の夢は、あっけない幕切れで終わったようです。
日本時間の昨夜ごろから話題になっていたようですが、直前になってのザ石発症ということで、陣営も最後の最後まで諦めないで出走の道を模索したものの、無念の回避決定とのこと(ソースは日刊スポーツWEBサイト)。
…なんといいますか、今年の星のめぐり合わせはだいぶ競馬界に対して厳しいもののようです。ビッグブラウンの3冠制覇VSカジノドライヴの3兄弟連覇という構図で盛り上がりをみせるはずだったのですが、それは叶わず。たとえこの後、カジノがBCクラシックに出走、優勝したとして、(それはそれで大変な快挙なのですが)このベルモントSの持っていた価値からすれば霞むもののように感じます。なぜなら、そこに血のドラマはないからです。
先週のダービー、サクセスブロッケンの参戦が結果的に愚行だったとされる向きもあるようですが、わたしの価値観からすれば勇断だったとすら思えます。父シンボリクリスエスがほんの後少しのところで果たせなかったダービー制覇を、ダート敵なしの実績を引っさげての「挑戦」。はたして化け物なのか、といった期待を抱いての観戦は心躍るものです。
奇しくもそのブロッケンに子ども扱いされたユビキタスが、本日ダート重賞ユニコーンSを圧勝しました。この馬の先に、未だブロッケンが走っているのか、それともはたまたナンヨーリバーがいるのか。3歳ダート路線に盛り上がりが見えたこのタイミングだからこそ、一層カジノの回避は残念なものとなりました。勝てば言わずもがな、負けたとしても見所あるレースでさえあれば、国内での対戦に夢を見れます。その先には現役ダート一流馬たちや、先週にも触れましたフラムドパシオンなど華のある面々とのレースもあり、やがてはドバイの地へということになるでしょう。
競馬ファンとして、やはりそういった「ロマン」を掻き立てるシナリオを味わいたいものなのです。